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～熟練技術者の技を超える制御技術～

制御理論を用いた製品のばらつき抑制

研究分野分類： 機械力学・制御
産業分類：学術・開発研究機関
キーワード：予測制御，制御工学，デジタル制御，最適化制御
工学
機械工学
水野　直樹（創成シミュレーション工学専攻）
研究概要
　間歇的に製品を製造する機械の製品品質のばらつきを時系列モデルでモデル化し、確率制御理論と用ばれる方法で変動を抑制するシステムを開発しています。実施例として、ばね成形機における製品長変動を従来の手法の半分以下に抑えることを達成しました。		 特徴
　製品長の変動を時系列モデルでモデル化し、最小分散制御手法と呼ばれる制御方式を適用することで、その変動を抑制を目指しました。通常、偶然誤差は種々の条件により変動しますが、確率制御理論を採用すると製品品質のばらつきを理論的な最小値まで抑制できます。
背景・従来技術
　通常、ばね成形機は、線材を間歇的に成形し、目標とする製品長のばねを加工します。しかし、線材の内部応力や機構動作の不確定性により、製品長が変動する問題がありました。これに対して、製品長変動を計測して、熟練技術者が加工条件を調整していましたが、製品長の変動を十分に抑制することは困難でした。		 実用化イメージ
　提案の手法を実機に適用するために，製造過程の品質データを用いたARXモデルと呼ばれる数式を作成し、それに基づいて最小分散制御系を実施します。運転中に特性変化がある場合にも、適応最小分散制御手法という拡張設計法を採用すれば対応が可能です。


企業等への提案

研究者からのメッセージ
　自動制御技術は目に見えず、分かりにくい面がありますが、有効利用すると小さな投資で大きな効果が得られます。特に、最新の制御理論は直観的に不可能に思える結果を得られる点で経験を超える可能性を持っています。

文献・特許
・N.Mizuno，D. Kim, H. Sugiyama and R. Fukatsu: Improvement of Spring Forming Accuracy Using Minimum-Variance Control, Proceedings of Asian Control Coference 2015 (2015)

試作品状況 無し 掲示可 提供可
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研究者名：水野　直樹