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~過酷な条件下でも利用できる錯体触媒を目指して~

N-ヘテロ環カルベン錯体触媒の開発

研究分野分類:5203 無機化学
産業分類: 化学工業
キーワード:金属錯体化学,有機金属化学,触媒
化学
基礎化学
柳生剛義(物質工学専攻)
研究概要
 金属錯体は、有機あるいは高分子合成反応において、高選択的に反応を進行させることができる有用な触媒として利用されています。当研究室では、近年ホスフィンに代わる支持配位子として注目されているNHC(N-ヘテロ環カルベン)が配位した各種NHC錯体触媒を開発しています。
特徴
 NHC錯体は強い金属-炭素結合を持つため、一般の錯体よりも高い安定性を示しますが、当研究室ではNHC配位子を多座配位子化することにより、高温下や酸性条件下でも分解せず、高活性な錯体触媒の開発を行っています。
背景・従来技術
 これまで、ホスフィン錯体触媒は多くの合成反応において多大な成果をあげてきました。近年これらの錯体に匹敵する触媒能を発揮し、より毒性が低く、酸素に対しても安定なNHC錯体が注目され、活発に研究が行われています。
実用化イメージ
 各種合成反応に対する錯体触媒試薬

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 当研究室では、各種カップリング反応などの触媒開発を行っています。

文献・特許
・T. Yagyu, S. Oya, M. Maeda, K. Jitsukawa, Chem. Lett., 35, 154-155 (2006).
・T. Yagyu, K. Yano, T. Kimata, K. Jitsukawa, Organometallics, 28, 2342-2344 (2009).
・T. Yagyu, A. Tsubouchi, Y. Nishimura, J. Organomet. Chem., 767, 1-5 (2014).

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
GC
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研究者名:柳生剛義