研究紹介詳細表示

~添加原子の状態を3D構造解析します!!~

量子ビームを使った原子分解能ホログラフィー

研究分野分類:5901 金属物性・材料
産業分類:電子部品・デバイス・電子回路製造業 ,金属製品製造業
キーワード:原子・電子構造評価,表界面・薄膜物性,磁性・電子・情報材料,超伝導・半導体材料
工学
材料工学
林 好一(物質工学専攻)
研究概要
 X線や電子線などの量子ビームを材料に照射することによって、原子の配列を記録したホログラムを測定します。ホログラムからは超精密な3D原子像が再生され、半径2~3nmの領域内の数100個程度の原子構造を立体的に観察・解析することができます。
特徴
 我々の開発した原子分解能ホログラフィーは、特定の元素を選択してホログラムを記録できるため、添加元素の構造を見るのに最適です。シリコンの場合、添加されたボロンやリンを中心にしてホログラムを測定し構造を見ることで、シリコンのみの結晶構造との違いを容易に評価できます。また、添加元素の構造を知ることによって、新たな材料設計を提案できます。
背景・従来技術
 世の中の多くの機能材料は、何らかの元素を添加することによって、その機能性を発現させています。例えば、産業の米と呼ばれる半導体シリコンにもボロンやリンなどの元素を添加しています。しかしながら、その状態を構造情報として見る技術はこれまでに存在していませんでした。
実用化イメージ
 基礎材料科学の分野では多くの成果が上がっていますが、企業との共同研究も開始されております。より高機能な材料開発に向けて、原子分解能ホログラフィーを利用してみませんか?

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 添加元素の3D構造解析は材料開発のキモです!新機能材料の創出に向けて、半導体や金属等の材料開発に取り組まれている企業での原子分解能ホログラフィーの活用を期待します。ご興味のある方は、ご連絡ください。

文献・特許
・特許第3699998号, 『蛍光X線ホログラフィー装置、蛍光X線ホログラフィーおよび局所構造解析方法』
・林 好一 “原子分解能ホログラフィー”, 日本物理学会誌, Vol.68, pp.217-225 (2013).

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
蛍光X線ホログラフィー装置
逆光電子ホログラフィー装置
共同研究を希望するテーマ
金属材料
薄膜
半導体
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:林 好一