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~Si半導体を超える新デバイス創出を目指して!~

半導体電子デバイスの継続的な進化を支える窒化物半導体の基盤技術

研究分野分類:5603 電子デバイス・電子機器
産業分類:電子部品・デバイス・電子回路製造業 ,情報通信機械器具製造業
キーワード:電子デバイス,量子デバイス,微細プロセス技術
工学
電気電子工学
分島彰男(機能工学専攻)
研究概要
 材料物性の点で従来のSi系トランジスタと比較して圧倒的に損失低減が可能な窒化物半導体(GaN)トランジスタを、特性だけでなく、使い易さ、作り易さを向上させ、継続的に進化させるための基盤技術の開発に取り組んでいます。また、新アプリケーション創出の種となるキーデバイスの開発にも取り組んでいます。
特徴
 Si半導体では当たり前の基盤技術である面内でのドーピングプロファイル制御、低ダメージ高精細加工技術、デバイスモデルを中心に技術開発を行いながら、その技術を実際のGaN素子作製に応用することの有用性を実証しています。
背景・従来技術
 消費電力の大きいパワー半導体素子や高周波半導体素子では、エネルギー有効利用の点から特性向上の要請は強く、従来のSiに代わるGaNなど新規材料を用いた素子に対する期待が大きくなっています。確かにGaNは、優れた材料物性から素子特性は向上しますが、Si半導体ほど基盤技術が成熟していないため、Si半導体素子では当たり前にできることができていません。
実用化イメージ
 例えば、低ダメージ選択ドライエッチングは、高い閾値制御性を有するノーマリオフトランジスタや微細プロセスに頼らない高周波トランジスタの実現に適応します。


企業等への提案

研究者からのメッセージ
 半導体の研究開発は技術に裏付けされたロードマップが描けることが重要だと考えています。研究室では、窒化物半導体を中心として、企業だけでの取り組みが難しい基盤技術の確立を通して、産業の発展に貢献します。

文献・特許
・D. Christy et al., Electronics Letters (2015発行予定)
・A. Wakejima et al., Applied Physics Express, Vol. 8, 026502 (2015)
・S. Mase et al., Applied Physics Express, Vol. 8, 036601 (2015)
・T. Narita et al., Electronics Letters, Vol. 50, 1162 (2014)
・特開2013-098505, 『紫外線透過ゲート電極を有する電界効果トランジスタ』

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
電子線露光装置
ICPドライエッチャー
原子間力顕微鏡(電流、電位測定等オプションあり)
高周波(110GHz)ベクトルネットワークアナライザー
共同研究を希望するテーマ
選択ドライエッチングを用いたトランジスタ開発
窒化物半導体デバイスモデリング
ミリ波帯トランジスタ開発
無線電力伝送
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:分島彰男