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~低被曝でも体内の様子はっきりわかる~

高性能大面積x線・γ線画像検出デバイスの開発

研究分野分類:2302 医用システム
産業分類:電子部品・デバイス・電子回路製造業 ,医療業
キーワード:画像診断,検出器アレイ,エネルギー識別,マンモグラフィ,x線CT
複合領域
人間医工学
ニラウラ マダン(機能工学専攻)
研究概要
 有機金属気相成長法(MOVPE法)により、Si基板上に成長した厚膜単結晶 CdTe層を用いて入射放射線の光子エネルギーを識別可能な医療用高性能大面積画像検出器の実現を目指しています。
特徴
 MOVPE法によりSi基板上に成長したCdTe厚膜単結晶を用いて検出器を製作することにより検出器の大面積化が可能となります。またこの成長法では成長層の電気特性の制御や、成長層の多層化が可能なため検出器の高性能化が期待できます。またこの成長層では柔らかく脆いCdTe結晶は機械的強度の大きいSi基板で支持されるため、取扱いが容易になり、大面積検出器を実現できます。
背景・従来技術
 近年常温動作可能なx線γ線検出器用材料としてCdTeが注目されています。しかし均一かつ良好な電気特性をもつCdTe単結晶の育成は難しいです。また結晶が非常に柔らかく脆いため取り扱にくいといった問題もあり、大規模の検出器アレイの製作は極めて困難であす。この問題を解決できる新たな検出器製作技術が必要とされています。
実用化イメージ
 医療をはじめ保安・セキュリティなどの分野でも応用可能な、低い線量でもはっきりした画像を得られる高性能のx線γ線カラーカメラの実現が可能となります。

企業等への提案

研究者からのメッセージ
CdTe系半導体材料のエピタキシャル成長による高性能大面積のx線γ線画像検出器の実現を目指して研究を行っています。

文献・特許
・特許番号:1691422(イギリス、ドイツ、フランス) Method for manufacturing a semiconductor radiation detector
・特許番号7,355,185(米国)Semiconductor Radiation Detector and Process for Producing the Same
・第4131498号 半導体放射線検出器
・第4107616号 半導体放射線検出器の製造方法

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
II-VI族半導体用有機金属気相成長装置
放射線検出器特性評価装置
電子ビーム蒸着装置
半導体デバイスアナライザ
温度制御可能なプローバシステム
フォトルミネッセンス(PL)測定装置
共同研究を希望するテーマ
CdTe系半導体材料の成長
CdTe系高性能x線γ線検出器の開発
CdTe系放射線検出器の特性評価
検出器アレイ用高集積信号処理回路の開発
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:Niraula Madan