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~光を生み出す、光を使う、ナノ半導体材料~

低毒性元素だけで作る半導体ナノ粒子

研究分野分類:4401 応用物性
産業分類:電子部品・デバイス・電子回路製造業 ,製造業
キーワード:ナノ粒子・量子ドット,光物性,環境負荷低減物質,光機能材料,レーザー分光
総合理工
応用物理学
濱中 泰(物質工学専攻)
研究概要
 ナノサイズの半導体微粒子はサイズに依存してさまざまな物性が変化し、光の吸収波長や発光波長をサイズによってコントロールすることができます。このような特異な物性を示すため、高輝度蛍光体や高効率な太陽電池の材料などに応用できると期待されています。私達は高い光学特性を示すだけでなく、環境に調和した安全で安価な新しい半導体ナノ粒子の開発を目指しています。
特徴
1.多元素化により毒性元素を排除した組成の半導体ナノ粒子の開発
2.発光などの各種光学特性の信頼性の高い評価技術
3.光物性物理学をバックグランドとする正確なデータ解釈
4.コア・シェル等の複合構造による新しい特性・機能の付与
背景・従来技術
 半導体ナノ粒子を溶媒中で化学反応により大量合成する方法が発達し実用材料に近づきました。しかしカドミウムや鉛などを使わないクリーンなナノ粒子が求められています。半導体材料は多くの場合基板上の薄膜としてデバイス化されますが、高コストな気相法に代わる安価な薄膜作製法が求められています。
実用化イメージ
 蛍光体、EL素子、太陽電池など。半導体ナノ粒子は溶媒に分散するため、インクのように基板に塗布、スプレーして容易に薄膜化することができます。

企業等への提案

研究者からのメッセージ
半導体ナノ粒子の応用分野を広げて行きたいと考えています。光を使った分光測定は非破壊、非接触で容易に物性評価がおこなえます。このような光物性の評価、解析についてノウハウを提供できます。

文献・特許
・Y. Hamanaka, T. Ogawa, M. Tsuzuki, and T. Kuzuya, J. Phys. Chem. C115, 1786 (2011).
・Y. Hamanaka, T. Ogawa, M. Tsuzuki, T. Kuzuya, and K. Sumiyama, Appl. Phys. Lett. 103, 053116 (2013).

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
フォトルミネッセンス測定装置(蛍光寿命測定可)
スピンコーター
三次非線形光学特性評価装置
遠心分離機
UV・VIS・NIR分光光度計(各種オプション)
共同研究を希望するテーマ
半導体ナノ粒子のデバイス応用
各種材料の光学特性評価
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:濱中 泰
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