研究紹介詳細表示

~組織を超えた「一緒にやろうよ」を探索可能に~

社会課題解決シナリオのオープンデータ化

研究分野分類:1302 ウェブ情報学・サービス情報学
産業分類:情報サービス業,インターネット付随サービス業
キーワード:セマンティックウェブ,ソーシャルウェブ,知識マネジメント,自然言語処理,プロジェクトマネジメント
情報学
情報学フロンティア
白松 俊(情報工学専攻)
研究概要
 社会問題とその解決シナリオをLinked Open Dataにして、似た目標を持つ潜在的な協力者を探せるようにするWebアプリ「ゴオルシェア」を開発中です(http://bit.ly/goalshare)。組織を超えた市民協働を促進します。
特徴
 How型のロジックツリーに似た解決シナリオの目標階層構造に、属人性や地域性を付与することで、「具体的に何に貢献すれば良いか」を探索可能にしました。また、階層構造を使って目標類似度計算を精緻化しました。
背景・従来技術
 人口減少、行財政問題、災害リスク増大、インフラ老朽化など、社会の持続可能性を脅かす社会問題が山積しています。今後,行政サービスの縮小が予想されるので、これらの問題に対処するには組織横断的な幅広い市民協働が不可欠です。近年、Facebook等のSNSを使った協働が試みられていますが、「誰がどんな課題解決を目指しているか」を共有する機能が無く、協働の可能性を探索するのが困難でした。
実用化イメージ
 社会課題解決シナリオのデータが蓄積されれば、目標階層ごとに貢献可能性を探索でき、「社会問題の背景に詳しくはないがやる気はある」という人の参画の間口が広がる効果を期待しています。


 

社会課題とその解決シナリオをLinked Open Data化。潜在的な協力者を検索可能に。
企業等への提案

研究者からのメッセージ
市民参加型のオープンガバメント実現に寄与する技術です。Code for Nagoya等のシビックテック団体とも連携し、「おまかせ民主主義」からの脱却を促進する市民協働プラットフォームを目指しています。

文献・特許
・Shiramatsu, S, Tossavainen T., Ozono, T., Shintani, T. “A Goal Matching Service for Facilitating Public Collaboration Using Linked Open Data.” In Lecture Notes in Computer Science, Vol 8654, Sprniger, pp. 114-127 (2014)
・Tossavainen T., Shiramatsu, S, Ozono, T., Shintani, T. “Implementing a System Enabling Open Innovation by Sharing Public Goals Based on Linked Open Data.” In Lecture Notes in Artificial Intelligence, Vol 8482, Springer, pp. 98-108 (2014)
・Shiramatsu, S., Ozono, T., Shintani, T. “Approaches to Assessing Public Concerns: Building Linked Data for Public Goals and Criteria Extracted from Textual Content.” In Lecture Notes in Computer Science, Vol 8075, Springer, pp. 109-121 (2013)

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
Webアプリケーション「ゴオルシェア」
ゴオルシェアのSPARQL Endpoint
共同研究を希望するテーマ
社会課題の構造化・共有化基盤の開発
プロジェクト進捗情報のオープンデータ化
公的討議のオープンコーパスの構築
社会の持続可能性向上のための市民協働促進
シビックテック団体の活動支援
シビックハッカソンの運営支援
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:白松 俊
PDF表示と印刷