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研究分野分類:5505 熱工学 産業分類: 輸送用機械器具製造業, 熱供給業 |
キーワード:対流,物質輸送,乱流,細線温度センサ,応答補償 |
工学 |
機械工学 |
田川正人,保浦知也(機能工学専攻) |
研究概要 身の周りの流れの多くは乱れており、時々刻々と変化する様子を予測することは困難です。しかし、この乱れにより熱や物質は非常に効率的に輸送されます。例えば、次世代の省エネルギー機器の開発では,乱れた流れの詳細を正しく把握する必要があります。研究室では、応答速度が速くて手軽な、流速計、温度計、濃 度計を開発し、それらの性能を評価しています。 |
特徴 新しく開発した流速計では、応答の異なる2本のセンサを同時に利用することで、それぞれの応答速度の差異に基づいて、応答遅れを自動的に補償する機能を有します。これは、研究室で長年培ってきた「適応応答補償技術」を、流速計に応用したものです。 |
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背景・従来技術 乱流を測定するために開発される応答速度の速いセンサや計測機器の多くは研究用であり、脆弱で取り扱いに細心の注意が必要です。一方、壊れにくいセンサは一般に応答が遅くなるので、信頼性の高い結果を得るにはその応答遅れを補償をする必要があります。 |
実用化イメージ 乱流を生成する風洞を用いて、速度、温度および濃度を測定するセンサや、乱流構造を抽出できるプローブなど独自の計測技術を開発しました。これらをいれば、乱流の熱物質輸送現象を正確かつ詳細に測定できます。 |
企業等への提案
研究者からのメッセージ
乱流熱物質輸送の詳細なデータベースを構築しています。例えば都市防災計画の根拠となる災害時
シミュレーションにおいて、数値解析技術の核となる乱流数理モデルを評価・改善するための貴重な
データが得られます。
文献・特許
・田川正人,保浦知也,機械の研究,第64 巻 第1 号,29-41 (2012)
・田川正人,計測技術,第14 巻 第1 号,1-10 (2009)
・Soe Minn Khine, Houra, T. and Tagawa, M., Open J. Fluid Dynamics, Vol. 3, 95-108 (2013)
・Houra, T. and Nagano, Y., Int. J. Heat Fluid Flow, Vol. 29, 591-601 (2008)
試作品状況 | 無し | 掲示可 | 提供可 |
利用可能な設備・装置 ・熱線流速計 ・変動濃度計(高速FID) ・細線温度センサ ・低乱風洞(0.5×0.5×4 m^3, 8 m/s) |
共同研究を希望するテーマ ・乱流を積極的に利用した高効率熱交換器 |
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください) 研究者名:田川正人 , 保浦知也 |
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