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~とっきんとっきんの刃物で新しい加工~

超硬刃物のCMP仕上げと加工

研究分野分類:5502 生産工学・加工学
産業分類:非鉄金属製造業,金属製品製造業
キーワード:
工学
機械工学
江龍 修(情報工学専攻)
研究概要
 粒子状タングステンカーバイド(WC)を主原料とする超硬工具は、ダイヤモンド砥石を用いて仕上げられています。その表面はダイヤモンド加工時にW2C 相へと化学変化しています。その表層を新規開発したCMP 技術によって再研磨することで、WC 相を表出させることが出来ます。
特徴
 本仕上げ手法は、WC 粒子高さを揃えて刃物加工できるため、ワーク表層の変質相厚さを薄く出来、水素漏れ等を抑止出来ます。また、刃先丸みを1μm 以下に制御できるため、精密加工機械と組み合わせればサブミクロンオーダーの加工が実現できます。
背景・従来技術
 市販されている超硬工具の刃先は、電子顕微鏡で観察すると凹凸が激しく、刃先丸みは大略数μm オーダーです。その為、非加工材料(ワーク)表面は、引きちぎられる様に加工され、表層から数十μm の加工歪み相が形成されます。水素などはその歪み相を容易に通過するため、刃物加工のみでは漏れが生じる状態となっています。
実用化イメージ
 人工臓器開発
 水素燃料電池における水素輸送バルブ等

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 上記提案以外の、諦めていた精密加工案件にチャレンジさせて下さい。

文献・特許
・江龍修、田中弥生, 表面科学, 第35 巻, 第2 号, pp.74-77 (2014)

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
・半導体加工用超精密研磨装置
共同研究を希望するテーマ
・新規刃物開発
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研究者名:江龍 修
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