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~ふしぎ!?非イオン性なのに電気泳動する高分子~

電気泳動する非イオン性高分子を活用した中性電着塗料の開発

研究分野分類:5303 高分子化学
産業分類:化学工業,輸送用機械器具製造業
キーワード:高分子合成,高分子機能材料,省エネルギー化学,有機・無機ハイブリッド材料,電気化学プロセス
化学
複合化学
高須昭則(未来材料創成工学専攻)
研究概要
 チオール・エンクリック重付加反応と酸化反応を経て合成した非イオン性のポリエステルがアノードに選択的に堆積することを発見しました。これを用いた、中性の電着塗装技術の開発を目指し、非イオン性高分子が電気泳動するメカニズム解明・構造普遍化を研究しています。
特徴
 エステル基を含むモノマーのクリック重合反応によりポリエステルへと導くのが特徴です。クリック反応を重合ツールとして自在に操作することで、ポリエステル主鎖に極性基を精密に導入することが初めて可能になりました。また、本研究の電気泳動する高分子は、色が透明~白色、塗膜は中性、かつ中塗り工程の塗料と同じポリエステル系です。
背景・従来技術
 電着塗装の大部分を占める自動車ボディの塗装では、下塗りのカチオン型電着塗装が黒色のため、その後、カラーベースとなる白系の中塗り工程が必要です。中塗り工程においては吹付塗装が用いられますが、VOC の排出量が多量で、環境負荷が大きくなります。一方、アニオン型電着塗装は塗膜が酸性のため、鉄の防錆用途には使えません。
実用化イメージ
 防錆用途の下塗りと、カラーベースとなる中塗りを1 つの工程にする革新的な中性電着塗料としての応用が考えられます。



企業等への提案

研究者からのメッセージ
接着、塗装、機能性樹脂を含めたポリエステル合成全般の共同研究を希望しております。

文献・特許
・T. Fukuoka and A. Takasu, RSC Advances, Vol. 4 (31), 15983-15994 (2014).
・日刊工業新聞, 2014 年4 月9 日, 第1 面

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
分子量測定装置
赤外分光光度計
電気泳動装置
示差走査熱量測定器
施光度計
共同研究を希望するテーマ
電着塗料の開発
ポリエステルポリオール
ポリエステルバインダー
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研究者名:高須昭則
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