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研究分野分類:5202 有機化学 産業分類:化学工業 |
キーワード:環境調和型反応,反応場,触媒設計・反応,有機合成 |
化学 |
基礎化学 |
平下恒久(物質工学専攻) |
研究概要 本研究室では、テトラゾリウム系メソイオン化合物から誘導された有機触媒が、酸素のみを酸化剤として、ベンジルアルコールといった活性なアルコールばかりでなく、脂肪族第1級アルコールは触媒的にアルデヒドに、脂肪族第2級アルコールはケトンに高収率で酸化できることを見出しました。 |
特徴 常圧大気を終末酸化剤とし、廃棄物は水のみです。反応に使う有機触媒は1種のみです。アルコールがアルデヒド、ケトンに選択的に酸化されます。さらに、触媒は一般的なアルコールなど有機溶媒への溶解度が大きく異なるため分離回収ができます。 |
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背景・従来技術 酸化反応は基本的で重要な有機反応の1つです。終末酸化剤としては空気を利用できればクリーンになります。空気酸化の触媒はこれまでに様々に開発されてきましたが、多くは遷移金属触媒を利用します。近年、有機触媒を利用する遷移金属フリーの反応も盛んに報告されてはいるものの、使い捨てとなる助触媒が必要であり、反応速度も遅いという問題があります。 |
実用化イメージ アルコールの酸化によるアルデヒド・ケトンの合成のための触媒としての実用化が期待されます。また、より穏和で環境への負荷が少ない方法の更なる開発によって、アルコールに限らず安全で効率のよい空気酸化反応の開発が期待できます。 |
研究者からのメッセージ
当研究室では,種々のメソイオン構造を基盤とした触媒を研究しています。
文献・特許
・S Araki, M Kuzuya, K Hamada, M Nogura, N Ohata, Organic & Biomolecular Chemistry, 1(6), 978-983(2003).
・PCT/JP2007/071806,『 テトラゾリウムメソイオン化合物、テトラゾリウムメソイオン化合物からなるイオン液体及びテトラゾリウムメソイオン化合物の製造方法』
試作品状況 | 無し | 掲示可 | 提供可 |
利用可能な設備・装置 サイクリックボルタンメトリー 液体クロマトグラフ ガスクロマトグラフ |
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください) 研究者名:平下恒久 |
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