研究紹介詳細表示
研究分野分類:2301 生体医工学・生体材料学 産業分類:業務用機械器具製造業,医療業 |
キーワード:バイオメカニクス,医用診断支援,生体情報・計測,血管,QOL |
複合領域 |
人間医工学 |
杉田修啓(機能工学専攻) |
研究概要 血管壁のスティフネス情報と強さ情報に関連があったことから、スティフネス(硬さ)から強さを予測して、大動脈瘤等の血管壁の破裂を予測する技術。 |
特徴 血管壁の構成物は血管壁の強さとともに、スティフネスも決めていると考えられるため、スティフネスが壁の劣化具合を示す可能性があります。また、スティフネスは対象物を破壊せずに得られる情報です。従って、血管壁のスティッフネスから判断して強さを予測することを特徴とする技術です。 |
|
背景・従来技術 血管壁の一部がコブ状に膨らむ大動脈瘤は、破裂した場合の死亡率が高い血管病変です。一般的には大きい瘤は血管壁への負荷が大きくなり破裂しやすいですが、小さくても破裂するケースもあります。従って、精緻な破裂予測のためには、より信頼性のある破裂予測指標を得ることが重要になります。 |
実用化イメージ 患者から医用画像と血圧を取得し、血管壁への負荷応力分布をコンピュータで計算します。一方、スティフネス分布も計算し、本研究で得られた「硬さ―強さ関係」のデータベースを用いて、スティフネスから破裂応力分布を求めます。得られた破裂応力と負荷応力分布を比較して、個々の患者の破裂リスクを予測するシステムが考えられます。 |
研究者からのメッセージ
血管壁に限らず、生体には様々な破壊現象が存在しています。また、高齢化に伴い、生体材料はどうしても劣化します。様々な部位に本法が応用できる可能性があると考えています。
文献・特許
・特願2012-106836,『 血管壁破裂圧力推測システムにおける破裂圧力の推測方法、血管壁破裂圧力推測システム、及び血管壁破裂圧力推測装置』
・S. Sugita, et al., Evaluation of rupture properties of thoracic aortic aneurysms in a pressure-imposed test for rupture risk estimation, Cardiovasc Eng Tech 3(1), 41–51 (2012)
試作品状況 | 無し | 掲示可 | 提供可 |
利用可能な設備・装置 顕微鏡下観察型2軸引張不可破壊試験装置 その他力学負荷試験装置群 複屈折イメージシステム |
共同研究を希望するテーマ 軟組織の破壊現象の解明・予測 |
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください) 研究者名:杉田修啓 |
PDF表示と印刷 |