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~光で光を操作する材料!非線形光学ガラスの未来~

3次非線形光学感受率評価

技術分野分類:5902 無機材料・物性
産業分類:窯業・土石製品製造業,電気機械器具製造業
技術キーワード:機能性ガラス材料,無機材料創成,光,合成プロセス,機能性セラミックス材料
工学
材料工学
早川知克(未来材料創成工学専攻)
技術概要
「光カー効果」と一般的に呼ばれる、非線形光学現象を検出する手法を用いて、無機透明物質の3次非線形光学特性を評価しています。これにより、高強度レーザー光と物質の相互作用についての知見が得られます。
特徴
材料物性値として非線形光学感受率という量があります。本手法で簡単に3次非線形光学感受率を評価することができる上、同時にその実部と虚部も分かります。
背景・従来技術
非線形光学現象には2次と3次の効果が知られており、前者では周波数2倍変換が、後者では光照射下での屈折率変化、2光子吸収、周波数3倍変換が可能です。一般的に、ガラスのような等方性物質では2次の効果が発現しないため3次の効果が際立って検出され、「光を光で操作する」機能を持たせることを可能としています。
実用化イメージ
光信号を光の速度で高速操作・演算するためには、透明かつ均質で、非線形光学特性の高い材料の開発が不可欠です。ガラス等はこれら初期要件をもつ物質群で、世界各国で開発が進められています。近年我々は、テルライトガラスという3次非線形光学特性の高い材料を開発することに成功しており、その光信号操作機能は次世代通信網に重要なインフラを提供すると考えています。


非線形光学ガラスの一例(テルライトガラスの写真と非対称単位構造)

3次非線形光学感受率測定用光学系(中央:プリズム、奥:光センサ、左右:集光系

企業への提案

研究者から企業へのメッセージ
名古屋工業大学大学院 早川知克研究室では、非晶質・ナノ結晶をキーワードに光機能性材料の研究を行っております。非線形光学ガラス、白色LED用蛍光体の開発を通じて低炭素・省エネ社会の実現を目指します。

文献・特許
・早川知克他「Ag2O-Nb2O5-TeO2ガラスの構造と線形・非線形光学特性」応用物理学会春季講演会講演予稿集 28p-A3-9 (2013).
・D. Linda, J-R. Duclère, T.Hayakawa, et al., J.Alloys Compds. Vol.561, No.5, pp.151-160 (2013).
・T.Hayakawa, Chapter 4 in “Rare Earth: New Research”(ed. Zhaosen Liu), Nova Sci. Publishing, Inc. (2013).
・T.Suhara, T.Hayakawa, M.Nogami, P.Thomas, J.Univ.Chem.Tech.Met. Vol.47, No.4, pp.369-373 (2012).
・T.Hayakawa, T.Suhara, T.Fujiwara, M.Nogami, P.Thomas, Phys.Status Solidi C Vol.8, No.9, pp.2633-2636 (2011).

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
顕微ラマン分光装置
蛍光分析装置
紫外可視近赤外分光計
超短パルスレーザー
波長可変可視色素レーザー
表面界面分光測定装置
共同研究を希望するテーマ
光機能性材料の開発
非線形光学ガラスの開発
フォトン変換材料の開発
高効率ナノ結晶材料の開発
プラズモン増感型太陽電池の開発
透明導電膜の液相合成
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:早川知克
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