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~住宅の安全・安心とは何か~

安全・安心の実感に向けた説明技術の開発

研究分野分類:5801 建築構造・材料
産業分類:総合講事業,職別応事業
キーワード:地震防災,耐震設計 ,説明技術,減災,安全・安心
工学
建築学
井戸田秀樹(社会工学専攻)
研究概要
 住宅の耐震安全性を実感し、巨大地震に備えてより高い耐震性能に価値を見出してもらうための説明技術。予想される震度と被害の関係、避難の可能性、損害額、生命のリスクなどをビジュアルに分かり易く説明するための意思決定支援ツール。
特徴
 建物の性能を連続的な物差しで捉え、それを地震の大きさである震度と想定される被害の関係で説明することにより、より高い耐震性能が住宅所有者の安心につながることを実感を持って説明するためのツールをデジタル情報も含めて分かり易く提供していることが大きな特徴です。
背景・従来技術
 建物の耐震性能は、建築基準法を満たすか否かという法規的な観点でしか一般市民が理解することができませんでした。これが、耐震偽装事件を生み出した背景であり、建物の耐震化が進まない原因です。
実用化イメージ
 住宅の新築、あるいはリフォームの時に、住宅所有者の意向に沿った耐震性能の目標が明確になり、それに沿った住宅の施工が可能になります。また、住宅の耐震性能に対する責任の所在が明確になり、建築士や建築技術者の社会的地位の向上、より高い性能の住宅の供給、中古住宅の価値向上等につながります。

木造住宅における耐震診断の評点と損傷度の関係


企業等への提案

研究者からのメッセージ
 建築構造や耐震性能に対する正しい理解を社会に広め、性能の高い住宅を適正な価値に結びつけていくことが、地震大国の日本では重要です。

文献・特許
・在来軸組木造住宅における一般耐震診断の評点と損傷度の関係 耐震改修促進のための意思決定支援ツールに関する研究(その1),日本建築学会構造系論文集,No.612,pp.125-132
・木造住宅の実効ある耐震化戦略と耐震化促進のためのリスク情報 耐震改修促進のための意思決定支援ツールに関する研究(その2),日本建築学会構造系論文集,No632,pp.1719-1726
・避難リスクを考慮した木造住宅と学校建物の耐震化戦略 -名古屋市を対象に- 耐震改修促進のための意思決定支援ツールに関する研究(その3),日本建築学会構造系論文集,第74巻,第646号,2189-2197
・Web上で提供する木造住宅所有者向けの地震リスク情報 耐震改修促進のための意思決定支援ツールに関する研究(その4),日本建築学会技術報告集,Vol.17,No.37,pp.829-834

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置 共同研究を希望するテーマ
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研究者名:井戸田秀樹
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