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~高レベル核廃棄物地層処分長期安定性の評価技術~

温度環境下における空気・土・水3相系連成有限要素解析技術

研究分野分類:5703 地盤工学
産業分類:総合工事業,学術・開発研究機関
キーワード:空気・土・水連成,土の構成式,有限要素解析(FEM),高レベル核廃棄物地層処分,THMA解析
工学
土木工学
張 鋒(創成シミュレーション工学専攻),森河由紀弘(社会工学専攻) 
研究概要
 高レベル核廃棄物の地層処分に関わる自然バリアの熱による長期安定性を評価するものです。岩盤の力学挙動の温度依存性を適切に評価できる熱弾粘塑性構成式に基づき、温度・応力・水・空気連成境界値問題(THMA)の有限要素解析手法を用いて、地層処分に関わる岩盤の長期安定性を定量的に評価します。
特徴
 自然バリアの長期安定性を評価する目的で、堆積軟岩の熱力学に関する要素試験の実験データに基づいた熱弾粘塑性構成式を開発し、この熱弾粘塑性構成式を用いて境界値問題である地層処分のTHMA連成解析手法を提案し、岩盤の熱環境下における水・空気・応力3相状態の力学挙動、とりわけ長期安定性を精度良く予測するものです。
背景・従来技術
 軟岩の熱弾粘塑性構成式の研究は行われてきたが、温度・時間依存性を適切に評価する手法は確立されているとは言えません。温度・水・応力・空気のTHMA連成境界値問題の有限要素解析手法に関しても、地盤材料の構成式を評価した総合的な研究は見当たりません。
実用化イメージ
 地層処分に関わる岩盤の長期安定性を定量的に評価できる為、高レベル核廃棄物の地層処分に限らず、熱に関わる社会基盤建設においても応用が可能です。



企業等への提案

研究者からのメッセージ
 使い易いが中身の分からない手法や安易な市販解析手法を使うことは、慎重にすべきです。数値解析は現象を合わすのではなく、土の力学特性を正しく評価した上で境界値問題を解くことが重要です。

文献・特許

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
解析プログラムsoft
共同研究を希望するテーマ
地層処分に関わる岩盤の長期安定性
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研究者名:張 鋒森河由紀弘
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