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~引っ張ると色が変わるエラストマー~

歪応答性構造色エラストマー

技術分野分類:5402 高分子・繊維材料
産業分類:プラスチック製品製造業,ゴム製品製造業
技術キーワード:高分子材料物性,高分子物性,ゴム材料・ゲル,高分子構造
化学
材料化学
猪股克弘(物質工学専攻)
技術概要
均一なサイズの高分子微粒子が規則的に配列したコロイド結晶は、その周期構造のサイズが可視光波長に近い場合、光の回折による構造色を示します。高分子微粒子の大きさや粒子間距離を変えることで、様々な色を示す構造色材料を得ることができます。
特徴
我々は、コロイド結晶を固定化するエラストマーとして、エラストマーを構成する分子鎖が高分子微粒子中にまで貫入しているような、相互侵入高分子網目とよばれる架橋構造を導入しました。これにより、エラストマーの変形とともに高分子微粒子も変形し、歪に対して鋭敏に色が変化する構造色エラストマーを得ました。
背景・従来技術
高分子微粒子が配列したコロイド結晶を安定的に固定化するために、コロイド結晶を樹脂やゴム、ゲルの中に複合化することが行われてきました。
実用化イメージ
局所的な変形や歪に対して敏感に色が変わるので、応力集中や歪の存在を可視化するようなセンサー材料として、フィルムや繊維などへの応用が考えられます。さらに、高分子微粒子やエラストマーの分子設計により、様々な構造色を発現させることも可能です。

企業への提案

研究者から企業へのメッセージ
本研究室では、高分子材料の機能化、高性能化を視野に入れた高分子物性研究に取り組んでいます。そのような観点での技術相談や共同研究等をご検討の際はご連絡ください。

文献・特許

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
熱分析装置
粘弾性測定装置
静的・動的光散乱装置
共同研究を希望するテーマ
新規高分子材料の開発
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研究者名:猪股克弘
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