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~未来の水配管、超分子ナノホース~

超極細ホースによる水の細線化技術

研究分野分類:4301 ナノ構造化学
産業分類:化学工業,印刷・同関連業
キーワード:自己組織化,ナノチューブ,超分子複合体,水資源・水システム,構造有機化学
総合理工
ナノ・マイクロ科学
小野克彦(物質工学専攻)
研究概要
 超分子構造を有する超極細ホースを合成し、ホース内部に水を閉じ込める技術を開発しました。これを使うとナノスケールで水を一列に並べることができます。本研究は超極細ホースを用いて水の細線をつくる技術に発展すると期待されます。
特徴
 超極細ホース内の水は300℃を超す高温でもホース内部に存在し、簡単に揮発しません。また、マイナス196℃でも凍りません。このように通常の水とは全く異なる性質をもっています!
背景・従来技術
 通常の水は液体や固体(氷)で三次元構造を形成するため、自発的に一列に並べることはとても難しいです。本技術では、超極細ホースが空間的に三次元構造を抑制するために、一列に並んだ「新しい水」が誕生しました。
実用化イメージ
 分子ポンプや分子カプセルのような水の保存媒体としての機能、また分子導線のような信号媒体としての機能が期待されます。化粧品や分子LSIに向けた研究展開を検討しています。

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企業等への提案

研究者からのメッセージ
 我々は、これまでにナノスケールの水を創る技術を開発しました。現在は、これをどのように組み立てて使用するか、試行錯誤しながら研究しています。企業の視点からアイデアを頂けると大変うれしいです。

文献・特許
・特許第5167533号 「超分子構造を有する超極細ホースの合成」
・「配管」のすべてがわかる!配管百科(フローバル株式会社).
・有機化学者が挑む「水」の化学, ごきそ 2013.

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
有機合成用設備
物質精製用設備
物質構造解析用設備
物性評価用設備
共同研究を希望するテーマ
水の細線化技術の開発
ナノ保水剤の開発
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:小野克彦
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