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~離れた場所がリアルタイムにどこからでも見える~

自由視点映像通信システム

研究分野分類:1202 知覚情報処理
産業分類:放送業,映像・音声・文字情報制作業
キーワード:画像情報処理,コンピュータビジョン,コンピューテーショナルフォトグラフィ,視覚メディア処理,画像データベース
情報学
人間情報学
福嶋慶繁(創成シミュレーション工学専攻)
研究概要
 複数のカメラで撮影した遠隔地の映像を効率的に圧縮・通信し、撮影した映像だけではなく、実際には撮影していない、その間にある映像も生成して視聴可能にするシステムです。
特徴
 このシステムでは、遠隔地の物体構造、映像情報を分割し、必要な情報を必要なだけ圧縮・伝送することで、高効率な伝送とインタラクティブな視点の操作を可能とします。また、リアルタイムの用途でなければ、一度蓄積型のメディアに変換し、より画像品質の高い視聴も可能になります。
背景・従来技術
 従来の立体映像では、立体的な映像の表示は可能ですが、人の動きに合わせて映像を提示することができません。この情報は運動視差と呼ばれ、自然な立体感を得るために必須の情報となります。また、遠隔地の情報を多視点で切り替えてみるだけでは、遠隔地の情報を正確にとらえることができません。
実用化イメージ
 遠隔地の様子を実時間かつインタラクティブに閲覧可能なことから、セキュリティ・監視用途や映像編集やエンターテイメントなどに使うことが可能です。

   

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 本システムを利用することで、遠隔地の映像をリアルタイムにどこからでも見れるようになります。現在は、カメラ台数の制約を緩和することや、画像品質の向上、通信情報量の低減に関する研究を行っています。

文献・特許
・Y. Mori, N. Fukushima, T. Yendo, T. Fujii and M. Tanimoto, “View Generation with 3D Warping Using Depth Information for FTV” Signal Processing: Image Communication, vol. 24, issues 1-2, pp. 65-72, Jan. 2009.
・立松綾乃, 福嶋慶繁, 石橋豊, “自由視点映像伝送におけるユーザ体感品質評価: ネットワーク遅延の影響,” 日本工業出版「画像ラボ」, vol. 23, no. 7, pp. 37-44, July 2012.
・N. Fukushima and Y. Ishibashi, “Client Driven System of Depth Image Based Rendering,” ECTI Transaction CIT, vol. 5, no. 2, pp. 15-23, Nov. 2011.
・M Tanimoto, T Fujii, K Suzuki, N Fukushima, Y Mori, “Reference Softwares for Depth Estimation and View Synthesis,” ISO/IEC JTC1/SC29/WG11, M15377 Apr. 2008.
・福嶋 慶繁,石橋豊,”Depth Image Based Renderingのための奥行き画像へのポストフィルタリング,” 電子情報通信学会論文誌, Vol.J94-D, No.12, pp.1992-1995, Dec. 2011.

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
自由視点映像生成ソフトウェア
多視点カメラキャリブレーションソフトウェア
デプスマップ推定ソフトウェア
リアルタイム多視点映像エンコーダ
共同研究を希望するテーマ
自由視点映像の応用
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください)
研究者名:福嶋慶繁
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