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~特定組織にピンポイントに刺激~

体内神経組織の電気・磁気刺激最適化

研究分野分類:2301生体医工学・生体材料学
産業分類;医療業
キーワード:生体モデリング・フィジオーム,生体シミュレーション,医用物理学,医用画像・バイオイメージング
複合領域
人間医工学
平田晃正(情報工学専攻)
研究概要
 数十におよぶ組織構成を考慮した人体モデルにおいて、刺激装置より体内に誘導される電流を高精度かつリアルタイムで解析する技術です。このソフトウェアを用いることにより、個々人の組織構成を考慮に入れたきめ細やかな治療実現に加え、刺激装置の最適設計が期待できます。
特徴
 MRIデータから人体モデルを作成し、このモデルを基に開発した高速かつ高精度な電磁界解析ソフトウェアを用いる点が最大の特徴です。これにより、患者個人の組織構成を考慮にいれた最適化の実現へ貢献します。特に、ほぼリアルタイムでの解析を実現しており、多角的な利用が期待されます。
背景・従来技術
 電気・磁気刺激療法における装置、電極添付位置に関する検討は十分ではなく、また、副作用(異なる部位の刺激など)が見られる場合があります。特に、従来技術では、人体(特に、脳)を均質かつ簡易形状なモデルとして取り扱っていました。電極形状および寸法を最適設計することにより、副作用を抑えた有効性の高いデバイスの開発が求められています。
実用化イメージ
 電気治療全般(経頭蓋磁気刺激法(TMS)、経皮的末梢神経電気刺激法)などにおける刺激装置の設計、改良、およびオーダーメイド治療の補助となりうる電極の最適位置設定。

  

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 本ソフトウェアにより、組織の特定位置に誘導される電流をピンポイントに推定することにより、これまでにない装置の設計の可能性、治療効果あるいは診断精度の向上などが実現できるものと期待しています。

文献・特許
・I. Laakso and A. Hirata, Physics in Medicine and Biology, vol.57, pp7753-7765, 2012.

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
開発したソフトウェア
共同研究を希望するテーマ
電極位置最適化
開発したソフトウェアを用いたオーダーメイド治療の補助
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研究者名:平田晃正
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