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~必要に応じて形を変える高分子~

形状記憶高分子材料

研究分野分類:5402 高分子・繊維材料
産業分類:プラスチック製品製造業,ゴム製品製造業
キーワード:高分子材料物性,高分子物性,ゴム材料・ゲル,高分子構造
化学
材料化学
猪股克弘(物質工学専攻)
研究概要
 形状記憶高分子材料とは、プラスチックなどの樹脂材料において、成形時に決まったある特定の形から、別の形に一時的に変形・固定することが可能で、必要に応じて再び成形時の形状に戻すことができる材料です。
特徴
 我々は、高分子の分子構造とその材料物性の関係に着目し、適切な形状記憶特性を示すような高分子材料の開発研究を、分子設計の段階から進めてきています。形状を記憶するという特性は、材料が軟化して性状が変わっても形状を保つことができるという特性でもあり、それを利用した研究開発も行っています。
背景・従来技術
 従来の形状記憶高分子材料では、主に「形の変化」に着目した利用法が行われてきました。例えば、熱収縮チューブなどに見られる「熱で細くなるチューブ」という性質は、導電部材の被覆や、ペットボトルへのラベルなど、幅広く利用されています。
実用化イメージ
 必要に応じて形や硬さが変わることが要求される用途として、易解体ねじや、熱収縮チューブなどの生活用品からギブスやカテーテルなどの医療用材料まで、幅広い用途が検討されています。従来からある高分子材料に「形状記憶」という機能をプラスするという考え方で、実用化のイメージも広がります。

企業等への提案

研究者からのメッセージ
 本研究室では、高分子材料の機能化、高性能化を視野に入れた高分子物性研究に取り組んでいます。そのような観点での技術相談や共同研究等をご検討の際はご連絡ください。

文献・特許
・K. Inomata 他, Polymer, 51 (3), 793–798 (2010).
・E. Kurahashi 他, Soft Matter, 8 (2), 496–503 (2012).
・K. Inomata 他, Polymer, 53 (15), 3281-3286 (2012).

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

利用可能な設備・装置
熱分析装置
粘弾性測定装置
共同研究を希望するテーマ
新規高分子材料の開発
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研究者名:猪股克弘
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