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研究分野分類:5306 グリーン・環境化学 産業分類:化学工業,窯業・土石製品製造業 |
キーワード:成形技術,セラミックスプロセス,マイクロ波化学,界面反応促進,低環境負荷 |
化学 |
複合化学 |
白井 孝,藤 正督(未来材料創成工学専攻) |
研究概要 ある種の条件下でセラミックス成形体にマイクロ波照射を行うと、成形体中の水分と粉体表面の水和反応が劇的に促進されることを見出しました。この現象を利用して、成形体中の粒子界面に水和物を生成させ結合剤とすることで、有機バインダーを用いることなく強固な成形体を作製することが可能になります。 |
特徴 本技術により、焼成や有機バインダーを用いる事なく保形性に優れた成形体の作製が可能となり、消費エネルギー、温室効果ガスの排出も抑えられます。さらに結合要素にセラミックス材料由来の表面水和物もしくは水酸化物を用いるため、不純物の混入を減らすことができるという利点もあります。 |
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背景・従来技術 通常、セラミックスの製造工程は、焼成や多量の有機バインダーを必要とするため、製造時間の大幅な長期化や、消費エネルギーの増大、大量の温室効果ガスの排出といった環境上の問題があります。 |
実用化イメージ 本技術は、バインダーレス成形のみならず、基材接合技術や粒子接合技術、界面被覆技術といった新規プロセス技術への派生的展開が可能です。 |
企業等への提案
研究者からのメッセージ
マイクロ波加熱による局所反応場を利用した材料開発を広く行っています。従来用いられている製造技術の代替プロセスとしてではなく、通常加熱では創製できなかった材料、用途に関するご相談をお待ちしています。
文献・特許
・特許第4811717号,『 水和反応を利用したバインダーレス成形による無機材料成形体の製造方法及びその成形体』
・T. Shirai, et al., J. Am. Ceram Soc., vol.90, 4026-4029 (2007)
・T. Shirai, et al., J. Soc. Powder Tech., vol.49, 374-377 (2012)
試作品状況 | 無し | 掲示可 | 提供可 |
利用可能な設備・装置 マイクロ波焼成装置 マイクロ波液相合成装置 各種分析機器 |
共同研究を希望するテーマ マイクロ波加熱による高効率焼成技術 マイクロ波合成による新規機能性材料開発 マイクロ波高速乾燥技術の開発 |
研究者データベースとのリンク(名前をクリックしてください) 研究者名:白井 孝 , 藤 正督 |
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