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~材料物性を活かしたデバイス作製に向けた原子の振る舞い制御~

フェムト秒レーザーを用いた半導体の表面処理と結晶成長

研究分野分類:4402 結晶工学
産業分類:電子部品・デバイス・電子回路製造業
キーワード:フェムト秒レーザー,半導体,表面,結晶成長,結晶評価
総合理工
応用物理学
宮川鈴衣奈(産業戦略工学専攻専攻)
研究概要
 本研究は、超短パルスのフェムト秒(10-15秒)レーザーによる励起効果を、SiC基板の表面改質とSiC基板上へのGaN結晶のレーザーパルス堆積法に応用させ、同一チャンバー内で連続して表面加工と結晶成長を行うものです。従来の手法では実現できなかった理想的なSiC表面創成と、SiC基板上への無欠陥のGaN成長を可能とします。
特徴
 超短パルスのフェムト秒レーザーにより、非接触かつ熱発生の少ない半導体基板の表面処理が可能です。また、同一チャンバー内で、基板の表面処理と連続して結晶成長を行うため、大気曝露によって発生する欠陥(不要な結合形成)の無い良質なデバイスの作製が可能となります。
背景・従来技術
 低炭素社会の実現に向けて、高効率・高耐圧の電力変換器用パワーデバイスや高周波デバイスへの応用として、SiCや窒化物半導体(GaN)が期待されています。しかし、現在実用化されているパワー半導体は、結晶膜中に残存するミクロな欠陥のために、材料物性から期待されるデバイス特性が十分に得られていないのが実状です。
実用化イメージ
・高耐圧・高効率パワーデバイス
・高周波トランジスタ
・原子レベルでの基板表面処理や半導体デバイス製造装置への応用

企業等への提案

研究者からのメッセージ
材料のもつ可能性を最大に活かせる手法の開発に取り組んでいます。
文献・特許
・R. Miyagawa and O.Eryu, Jpn. J. Appl. Phys., Vol.54, 071302 (2015)

試作品状況 無し 掲示可 提供可

 

共同研究を希望するテーマ
原子レベルでのその場観察手法
新規応用研究
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研究者名:宮川鈴衣奈